

The Star of Holy Grail War
星の聖杯戦争
各国紹介
———————星の聖杯戦争の参加資格は、各大陸において大規模な支配力を有する国家にのみ与えられる。
それらの国家は、単なる軍事力や経済力によって台頭した存在ではない。
いずれも未来世界において、
魔術と科学を融合させながら発展してきた支配国家であり、
文明・思想・技術のすべてをもって人類社会の上位に立つ存在である。
彼らは、生き残るために選ばれたのではない。選別する側として、ここに立っている。
現代の北米諸国を母体とし、
国家という概念を「生存効率の高い個体群管理装置」
へと再定義した連邦国家。
民主制はすでに形骸化し、
すべての政策は 生存確率・適応率・再生産効率 によって決定される。

アトラス連邦

Atlas Federation


ディノバルド・ハルシュタイン
――Dinobald Harshtein——
ディノバルド・ハルシュタインは、
アトラス連邦が生み出した最適解の人間である。
彼は名門の血統を持たない。英雄的な過去も、信仰も、信念すら持たない。
あるのはただ、
極限状況において常に“生存確率が最大となる選択”
を行い続けてきた実績のみである。
アトラス連邦は彼を評価した。
人格ではなく、結果を。
思想ではなく、適応率を。
その末に、
彼は国家代表として選出された。
現代ヨーロッパ諸国が統合を重ね、
時計塔を中心とした魔術社会が
国家運営そのものに深く関与する体制へ移行した結果生まれた国家。
歴史・血統・人理の連続性を国家存続の絶対条件とする。

クロノス統合領

Chronos Union


ミレニア・エル・アルテミア
――Millennia el Artemia——
ミレニア・エル・アルテミアは、クロノス統合領が保持してきた
人理保存の象徴である。
彼女は100年以上の時を生きる魔術師であり、
その肉体は幾度となく更新されてきた。
老いは拒まれ、死は回避され、
肉体はホムンクルスという“器”へと置き換えられる。
だがそれは、不老不死ではない。
彼女はただ、
人類史を正史として未来へ運ぶための“記録装置”として
生き続けてきたに過ぎない。
現代ロシアおよび極寒圏国家群が、
環境破壊と資源枯渇を前に選んだのは「前進」ではなく「停止」。
文明・人口・思想を
凍結保存することで未来に託す国家となった。

ボレニア主権圏

Borelia Sovereign State


ゼレンコフ・ペトロヴィッチ
――Zelenkov Petrovich——
ゼレンコフ・ペトロヴィッチは、
「滅びを止めることを選んだ国家」が生み出した代表者である。
世界が崩壊へ向かう中で、ボレ二ア主権圏は進歩を放棄した。
発展を止め、拡張を止め、ただ文明を凍結保存することを選んだ。
ゼレンコフは、その思想を最も忠実に体現する魔術師だ。
彼は英雄ではない。革命家でもない。
未来を切り開く者ですらない。
彼は、
「今あるものを壊さずに留め続ける者」である。
現代東アジア諸国が、
成長と崩壊を繰り返す歴史の中で到達した結論。
文明の滅びを拒まない。
滅びもまた循環の一部であると受け入れた国家連合。

循天連合

Junkai Concord


玄 逝
――Xuan Shi——
玄逝は、
滅びを否定しない国家が選び出した代表者である。
循天連合は、文明の発展と崩壊を
断絶ではなく「循環」として捉える。
玄逝は、その思想を
個人の生き方として完成させてしまった魔術師だ。
彼は、勝利にも敗北にも強く執着しない。
なぜなら、それらはすべて
次へ至る過程に過ぎないと理解しているからだ。
現代中東諸国が、「神を失った世界」に耐えきれず、
神代の名残を保存・再現するために成立した神秘保管国家。
信仰ではなく、
神秘そのものの回収を目的とする。

アーケイン・レヴァント

Arcane Levant


サイーダ・アル=ハーディル
――Saida al-Hadir——
サイーダ・アル=ハーディルは、
神代を失ったことを、
最後まで受け入れきれなかった国家が選んだ代表者である。
アーケイン・レヴァントは理解している。
神代は終わった。神霊は去った。
それでもなお、神秘の痕跡は世界に残っている。
サイーダは、それを「信仰」ではなく、保存すべき記録であり、
再現可能な現象として扱う魔術師だ。
彼女は復活を夢見ていない。
だが、忘却を許すこともできなかった。
現代アフリカ諸国が、
人類中心主義そのものを否定し、
星と生命の存続を最優先に再編された国家。
人類は生命の一形態に過ぎない、
という思想を公然と掲げる。

アニマ・テラ連環圏

Anima Terra Loop


ナイア・ムベキ
――Naia Mbeki——
ナイア・ムベキは、
人類を特別扱いすることをやめた国家が選び出した代表者である。
アニマ・テラ連環圏は、
人類の存続のみを目的としない。
彼らが守ろうとしているのは、
星に存在する
あらゆる生命の連なり――アニマ・テラ(生命圏)である。
ナイアは、
その思想をもっとも徹底して受け入れた魔術師だ。
国連・国際金融機関・超国家的管理組織が融合し、
国家という形骸を捨てて成立した管理国家。
国境も民族も持たず、
観測・管理・結果のみを価値基準とする。
ノード・ゼロ管理圏

Node Zero Administration
—No Territory—



シン・エミヤ
――Shin Emiya——
シン・エミヤは、
国家という概念を捨てた管理圏が選び出した代表者である。
彼は、かつて正義の味方を志したとある青年に
どこか似ている。顔立ち。声の調子。
他者を見捨てきれない目。
だが――彼は、その青年ではない。
シン・エミヤは、英雄になれなかった者でも、理想を貫いた者でもない。
彼はただ、
結果だけを肯定する世界に適応してしまった人間だ。
彼は、「今あるものを壊さずに留め続ける者」である。